極意
死ねば助かるのに。 残酷な戦場で、ある一つの駒が、そう言い放った。 飛車「くぅ......角の言う通りだ。どうしてこの局面で受けなんだ。どうかしていた。俺が今いるのはどこだ?......戦場だ!!!リスクを負わずして勝利があるかよ。どうせ死ぬなら......…
飛車「銀と桂馬を見捨てて俺が成り込むか、そうすれば攻めの目は作れる。......いや、これ以上の犠牲は払えない。もう無理はできない。ここは受けるしか......」 角行「死ねば助かるのに。」 飛車「うっ......!!!」 角行「......」 飛車「お前、まさかこ…
生きるか死ぬかの終盤でのとある駒たちの会話 金将「王様、あの銀将は攻防に置いて我々の勝利のために身を粉にして尽くしてくれました。この戦況下で敵陣に乗り込み、生きて帰って来れるとお思いですか?」 王様「知らねえよ。お前が考える必要はねえ。」 金…
ずっと探し求めて彷徨っていた。 自分を変えたくて。 強くなりたくて。 そして、私は将棋と出会った。 強さを求めて指し続けていた。 誰よりも強くなりたくて。 どこまでも強くなりたくて。 必死に指していた。 そしてその果てに、君がいたんだ。 ねぇ、私、…
「駒達よ、お前達はよく戦った。 おかげで俺はここまで辿り着くことができた。」 勝つためには、時に冷酷で残酷な決断をしなくてはならない。 今までの犠牲を無駄にしないためにも。 「駒達よ、夢を諦めて勝利のために命を捧げてくれ。 相手の駒を地獄に導け…